WSJT-X / JTAlert の取り込み設定

FT8などのデジタルモードの交信を hamnavi へ取り込む経路の説明です。Windowsエージェントの設定ダイアログ「WSJT連携」タブと、Webの設定タブ「WSJT-X / JTAlert 取り込み」に対応します。

⚠ 最初にHAMLOGの欄の桁数を広げてください。FT8ではFreq欄の拡張が必須です。

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Turbo HAMLOGのFreq欄は初期設定が7桁しかなく、WSJT-X/JTAlertが記録する周波数(7.07575314.074123 など)が入りません。この状態ではHAMLOGへの自動登録が止まります。14MHz以上は初期設定では必ず入りません。

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詳しくは下の「HAMLOGの欄の桁数を広げる」を読んでください。

WSJT-Xログ と JTAlert ADIF の違い

どちらもADIFログファイルを追跡する入力元で、仕組みは同じです。違うのは読むファイルと、そこに入っている情報量です。

WSJT-Xログ JTAlert ADIF
読むファイル WSJT-X 自身が書く wsjtx_log.adi JTAlert の Standard ADIF file
中身 交信の素の記録(Call・日時・バンド・モード・RST・Grid 程度) 上記に加え、JTAlertが照会・付加した情報(Name・QTH・DXCC・Country・CQ/ITU Zone・距離・LoTW/eQSL状況など)

どちらを設定するかの目安です。

両方を同時に設定するのは避けてください。 同じ交信が2経路から届きます。多くの場合は同じ交信としてまとめられますが、JTAlertとWSJT-Xで表記に差があると別の交信と判断されることがあります。JTAlertを使っているなら、JTAlert ADIF を正本にするのが確実です。

なお JTAlert には外部ログサービスへ直接アップロードする機能がありますが、hamnavi の送信履歴とは別経路になります。JTAlert側の直接アップロードは無効にし、Standard ADIF file への出力を hamnavi の入力元にしてください。

「WSJT系 UDP」との関係

同じタブにある WSJT系 UDP は、上の2つとは役割が違います。

そのため UDPだけを根拠に交信を確定させたり、外部サービスへ送ったりはしません。 UDPで受けた交信はいったん「ログ確認待ち」の候補として保存され、あとからADIFログに同じ交信が現れた時点で確定します。24時間ログに現れなければ「取り逃がし」として警告に出るので、実在する交信ならそこから登録できます。

UDPは既定で無効です。有効にする場合の既定の待受は 127.0.0.1:2237 です。JTAlertと併用していてWSJT-X/JTDX/MSHV側の送信先をマルチキャスト(例 224.0.0.123:2237)にしている場合は、エージェントの待受アドレスにも同じアドレスを指定してください。

取り込み開始日(過去のログとの二重登録を防ぐ)

エージェントはADIFログを先頭から全件読みます。JTLinker等ですでにHAMLOGへ登録済みのFT8交信がログファイルに残っていると、HAMLOG由来の交信とADIF由来の交信が二重になります。HAMLOGは時刻を分単位に丸めて記録するため、同じ交信だと自動では判定できないためです。

Webの設定タブ →「WSJT-X / JTAlert 取り込み」で取り込み開始日を指定すると、それより前のADIFレコードは取り込みません。ADIFログのパスをエージェントへ設定する前に決めておくのが確実です。

Club Logの「送信開始日」と似ていますが、安全側が逆です。送信は取りこぼしを避けるため迷ったら1日手前、取り込みは二重登録を避けるため迷ったら1日後ろです。

HAMLOGの欄の桁数を広げる(FT8ではFreqが必須)

Turbo HAMLOGの各欄には桁数(バイト数)の上限があり、初期設定は実用にはかなり狭いです。超えた分は送れないため、hamnavi は取りこぼしを防ぐ側に倒して登録を止めて「要確認」にします(黙って切り詰めると、あとから元に戻せないため)。

とくにFreq欄は初期設定が7桁で、FT8では致命的です。

周波数の例 桁数 初期設定(7桁)で入るか
7.074 5 入る
7.075753 8 入らない
14.074123 9 入らない
21.074123 9 入らない

WSJT-X/JTAlertは実際に送受信した周波数を小数第6位まで記録します。7MHz帯でもたいてい超え、14MHz帯以上では必ず超えます。

設定手順

Turbo HAMLOG の 環境設定 → データ項目の幅変更 で、次の8欄の桁数を変更できます。可能な限り上限まで広げておくことをおすすめします。

項目 初期値 上限
His 3 12
My 3 12
Freq 7 16
Mode 4 16
Name 12 64
QTH 28 128
Remarks1 54 254
Remarks2 54 254

広げても既存の記録は失われません。狭いままだと、相手局の名前や住所、交信メモが送れる範囲で切り詰められたり、登録そのものが止まったりします。

いま自分のHDBがどうなっているかは、Webの設定タブ →「ログブック」の「HAMLOGの欄の桁数」で確認できます(エージェントがHAMLOGのファイルから読み取った実際の値です)。

桁数を変えたあとにすること

  1. HAMLOGの桁数を変更すると全レコードの見え方が変わるため、次の同期でhamnaviが「HDBの大量変化」として同期を止めます。これは安全装置なので、「HDB大量変化を承認」を1回行ってください。
  2. 承認後の同期で、上記「HAMLOGの欄の桁数」の表示が新しい値に変わります。
  3. 桁数超過で「要確認」になっていた交信は、自動では再開しません。 その交信を開いて「HAMLOGへ登録」を押してください。広げた桁数で登録し直せます。

取り込んだ交信の運用地

ADIFの取り込みはこのアプリの入力画面を通りません。そのため、入力画面で選んでいる運用地プロファイルは取り込んだ交信には使われません。どうするかをWebの設定タブ →「WSJT-X / JTAlert 取り込み」→「取り込んだ交信の運用地」で決めます。

移動運用もする場合は、移動のたびにこの設定を切り替えるか、「付けない」にしておいて後からまとめて付けてください。

WSJT-X/JTAlertが記録する自局側の情報(MY_GRIDSQUARE・CQゾーン・ITUゾーン)は、この設定によらず常に取り込みます。グリッドロケーターは実際に電波へ乗った値なので、運用地プロファイルに登録したものより優先します。

設定した運用地とWSJT-XのMy Gridが大きく食い違う交信には、運用地を記録しません。 移動運用に出たまま設定を戻し忘れたときなどに、誤った運用地が黙って記録されるのを防ぐためです(記録しなかった交信は「運用地情報なし」として残るので、確認してから付けられます)。

HAMLOGへの自動登録との関係

取り込んだ交信をHAMLOGへ自動で登録したい場合は、Webの設定タブ →「WSJT-X / JTAlert 取り込み」→「HAMLOGへの自動書き戻し」で有効にします。既定は無効です。

有効にする前に、JTLinker等の旧HAMLOG連携ツールの自動登録を必ず無効化してください。 併用すると同じ交信が二重にHAMLOGへ登録されます。

HAMLOGユーザーリストによる補完も、この設定に連動します

WSJT-X/JTAlertのADIFには相手局の Name や QTH が入らないことがあります。これをHAMLOGユーザーリストの照合で補う処理は、ADIF自動書き戻しを有効にしたときだけ動きます。「補完だけ使って、HAMLOGへの自動登録はしない」という分け方はできません。

有効にすると、取り込みのたびに相手局のコールサインをHAMLOGユーザーリストへ照会し、結果を交信へ取り込んでからHAMLOGへ登録します。

次の場合は、有効にしていても補完されずに先へ進みます(照会の失敗で登録そのものを止めない設計です)。